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2026.08.28

森のギャラリー08月森林管理のひとこま

獣害対策としてシカ柵を設置しました


最近、クマに関連するニュースをよく耳にしますが、森林管理においてはクマ以外の動物による獣害も問題視されております。
北海道の山林ではエゾシカの個体数が増加しており、下層植生の食害や樹皮剥ぎといった問題が多くみられております。道南の函館市に位置する恵山山林でもシカによる食害が確認されており、その対策が急務とされています。
そこで、シカが林内に及ぼす影響を把握するためシカ柵を設置し、その内側と外側で植生がどのように変化するかの調査を行っております。今回はその様子をご紹介いたします。

恵山山林:エゾシカによる樹皮剥ぎの被害の様子(4月撮影)

写真のように、樹皮を全周剝がされたた木は、水を吸い上げる機能を失い枯死してしまいます。

〇シカ柵の様子


設置したシカ柵:2mのフェンスで四方を囲いました。

写真は、設置したシカ柵の様子です。シカが乗り越えて侵入しないように、高さ2mのフェンスを約10m四方で作成しました。
シカの影響を排除したシカ柵内と、シカ柵外にそれぞれ植生プロットを設置し、シカ柵内外の植生の変遷を比較してモニタリングしていきます。

○シカが好きな植物、嫌いな植物


シカの食性には嗜好性(しこうせい)があり、シカの個体数が増加すると好んで食べる植物は積極的に採食され、下層植生はシカが好まない植物が優占するようになります。
事前調査において、プロットを設置した箇所では、周囲にミズナラ、ブナ、イタヤカエデなどの成木が確認できたものの、それらの若い稚樹はシカが好んで食べてしまうため少ないです。一方でクサギやフッキソウはシカにとって「おいしくない」「消化しにくい」「毒性や刺激物質がある」といった理由からあまり食べられておらず、優勢に生育していることがわかりました。
植生調査を実施したところ、クサギ、フッキソウに隠れて、少ないながらもミズナラ、ブナ、イタヤカエデの実生が確認できました。これらの個体の様子が今後どのように変化していくのかをモニタリングするのが楽しみです。

 


 
 クサギやフッキソウが優占している様子        イタヤカエデの実生の様子

森林管理を進めていく中で、獣害は一つの大きな問題となっております。
今後どのようにして対策を講じていくべきか、知見を広げながら試行錯誤しています。

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